年の瀬も押し詰まってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今年はインフルエンザワクチンの供給量不足のためか、例年よりインフルエンザの流行が早まった感じがいたします。おそらく年始以降はインフルエンザの流行期に突入するのではないでしょうか。
矢野医院ではお子様から高齢者まで、幅広い地域の方に来院いていただいているため、頻回の検査を省いて一度で診断したいと思い、ミズホメディーの感染症迅速診断システム「クイックチェイサーImmuno Reader」を2台導入しています。
従来のインフルエンザの診断には、鼻の奥の粘膜を専用の綿棒でかぎ取る必要があります。
痛みや不快感を伴う検査なので1回で診断してあげたいのですが、通常の検査では発熱を認め数時間で受診されても身体の中でインフルエンザウイルスが増殖しておらず、インフルエンザに感染していても検査結果が陰性となることがあります。そのような患者様には12時間以上あけてからの再検査をお勧めしていました。
インフルエンザウイルスの増殖速度は非常に速くて1個のウイルスが24時間後には100万個以上になります。そのため、薬(抗インフルエンザウイルス薬)を出来るだけ早く(発症後48時間以内)開始することが大切です。
当医院が導入した感染症迅速診断システム「クイックチェイサーImmuno Reader」は、高感度検出技術により今までの検査よりも発症早期(製造販売会社での実験では発熱してから4時間ごろ)から診断が可能です。
検査結果により、すぐに治療を開始すれば、比較的軽い症状で収まり、短い期間で治る等、患者様への負担を軽減することができます。
さらに「クイックチェイサー Immuno Reader」を使用して、アデノウイルスとA群ベータ溶血連鎖球菌抗原の検査を始めました。アデノウイルスは咽頭結膜炎(プール熱)や流行性角結膜炎などを、A群ベータ溶血連鎖球菌抗原は溶連菌感染症をいち早く診断することができます。機器による検査のため、客観的に正確な判定を行うことができますのでご安心下さい。
体調が悪く、インフルエンザが疑われる場合は、早めの受診を心掛けてください。
また、風邪をひかないように、手洗いやうがいを励行してください。
皆さまにおかれましては、どうぞよいお年をお迎えください。
また来年もどぞよろしくお願いいたします。