内視鏡検査
早期発見・早期治療のために内視鏡検査を受けましょう
矢野医院では、胃カメラ(上部消化管内視鏡)と、大腸カメラ(下部消化管内視鏡)を備えています。また、2014年8月からは、経鼻内視鏡を導入しており、病変の早期発見、正確な診断に日々努めています。
また、鎮静剤を使用することで患者さまの負担を軽減することも可能です。早期発見・早期治療のためにも定期的な検査を受けることがとても大切です。どんなささいな症状でも、お気軽にご相談ください。
内視鏡検査

胃カメラ(上部消化管内視鏡)

カメラのついた内視鏡を口から入れて、鼻腔、口腔内、咽頭、喉頭、食道、胃、十二指腸などの様子を見ることができ、病変がないかを調べます。
胃がんは早期発見が重要です
近年医学の進歩により、胃がんは進行がんでも治すことができるようになってきています。死亡率は減ってきていますが、50代を越えると胃がん発症率は増える傾向にあることが分かっています。胃がんは、早期がんでは自覚症状がなく、症状が出だすと進行している可能性があります。しかし、早期で発見できると、約98%が完治できるとも言われています。症状の有無に関わらず、定期的に検査を受けることをおすすめします。
胃カメラ(上部消化管内視鏡)
胃がん罹患数

検査の流れ

1.前日

夕食は消化のよいものを軽めにとるようにしてください。
21時以降は固形物は口に入れないようにしてください。飲水やお薬の内服は構いません。
早めに就寝して、翌日に備えてください。
矢印

2.当日

当日朝は、絶食(水以外の飲み物、たばこも禁止)でおいでください。
心臓のお薬や降圧剤の薬を内服されている場合は、ご相談ください。
矢印

3.受診受付後

検査前室にお通しします。
問診票の記入や、着替えなどをしていただきます。
矢印

4.前処置

胃内を見やすくする薬(胃粘膜溶解剤)を飲んで、しばらく休んでいただきます。その後、麻酔のゼリーを含んでいただき、のどに麻酔を行います。
矢印

5.検査

胃カメラを口から挿入し、口腔内から順に十二指腸までくまなく観察を行います。
矢印

6.説明

検査後、少しゆっくりしていただきます。その後、撮影した画像を見ながら、検査結果をご説明いたします。

経鼻内視鏡検査(上部消化管内視鏡)

口からの胃カメラが苦しくて苦手な方は、カメラのついた内視鏡を鼻から入れて、病変がないかを調べることもできます。
経鼻内視鏡検査は、舌の付け根やのどに触れないので、吐き気も起きにくく苦痛が少ないと言われ、検査中に会話をすることも可能です。
その一方で、経鼻内視鏡検査では行える処置も限られるので、患者さまの状態によっては、口からのカメラをおすすめする場合もあります。
検査方法は、前処置までは通常胃カメラの流れと同じになります。溶解剤を飲んだ後、両鼻に点鼻薬を少量流した後、今度は麻酔薬のゼリーを流し、鼻からのどにかけての麻酔を行います。その後、右鼻から経鼻カメラを挿入し、観察を開始します。
経鼻カメラの管は、鉛筆ぐらいの太さです。右鼻が狭い場合は左鼻から、左鼻が狭い場合は口からの検査へと変更となります。
経鼻内視鏡検査
経鼻内視鏡検査

胃カメラ(経鼻含む)の検査費用

健康保険(3割負担) 約6000円〜の費用がかかります。
※検査の内容により、費用は前後することがございます。
ピロリ菌除菌治療
ピロリ菌は、胃がんや胃潰瘍の大きな原因とされています。
ピロリ菌が原因の胃がん経験者がご家族でおられる場合、ピロリ菌に感染している可能性は特に高いとされています。
内視鏡検査において、「胃炎」と診断された方で、ピロリ菌陽性の方は、保険が適用され、お薬で除菌もできます。
胃がんの早期発見・治療のためにも検査をおすすめします。w
このような方は一度検査を受けましょう
・親、兄弟、親類に胃がん発生者がいる方
・現在胃潰瘍の方、また過去に胃潰瘍だった方
・空腹時にみぞおちが痛む方
・胸焼けや、すっぱいゲップがよくある方
・胃がんが心配な方
・40歳以上の方
ピロリ菌

大腸カメラ(下部消化管内視鏡)

カメラのついた内視鏡を、肛門から順に、直腸、S状結腸、下行結腸、横行結腸、上行結腸、盲腸、小腸回盲部などに挿入していき、病変がないかを調べていきます。
検査は、通常20〜30分程度ですが、腸が長い方、病変が多い方、お腹の手術歴がある方は検査に時間がかかる場合があります。
病変の診断を行うために、必要に応じて、安全な青い色素を病変部に散布し診断の助けとします。また、患者さまの状態によっては、組織を採取し顕微鏡で細胞を観察する生検と呼ばれる検査を行うこともあります。
(検査希望の方で、血液サラサラの薬や、薬のアレルギーがある方は申し出てください)
大腸がんは増え続けています

近年の日本での食生活の欧米化により、大腸がんになる人が急激に増えています。特に、女性のがんの部位別死因の第一位は大腸がんです。大腸がんは、早期がんでは自覚症状がなく、早期発見が難しいがんとされています。しかし、早期発見できると、身体への負担が少ない治療で完治することも可能です。特に罹患数が増えるとされる、40歳以上の方は、症状がなくても定期的に検査を受けることをおすすめします。

大腸カメラ(下部消化管内視鏡)
大腸がん罹患数

検査の流れ

1.前日

夕食は、便カスが残りにくい検査食と軽めの下剤を服用していただきます。
21時以降は固形物は口に入れないようにしてください。飲水やお薬の内服は構いません。
早めに就寝して、翌日に備えてください。
矢印

2.当日

当日朝は、絶食(水以外の飲み物、たばこも禁止)でおいでください。
心臓のお薬や降圧剤の薬を内服されている場合は、ご相談ください。
矢印

3.受診受付後

検査前室にお通しします。
問診票の記入や、着替えなどをしていただきます。
矢印

4.前処置

しっかりとした下剤を服用していただきます。カメラをスムーズに挿入し、詳しい観察をするために、2時間ほどかけて10回近く排便していただきます。検査時に便が残っていると、詳しい観察ができないほか、カメラの挿入が難しくなります。
矢印

5.検査

大腸カメラを肛門から順に、直腸、S状結腸、下行結腸、横行結腸、上行結腸、盲腸、小腸回盲部などに挿入していき、観察していきます。
矢印

6.説明

検査後、少しゆっくりしていただきます。その後、撮影した画像を見ながら、検査結果をご説明いたします。

大腸カメラの検査費用

健康保険(3割負担) 約6000円〜の費用がかかります。
※検査の内容により、費用は前後することがございます。

痛くない胃カメラ・大腸カメラを希望される患者さまへ

内視鏡検査がどうしても苦手な方には、鎮静剤を注射することによって、スムーズに検査を行うことができます。
ご相談ください。

検査方法

通常の胃カメラ・大腸カメラの検査の流れで前処置を行なった後、検査直前で鎮静剤を注射します。患者さまの緊張が取れ、半分寝ている状態になってから検査を開始します。検査後は、半日続く眠気やふらつきが落ち着くまで、目が覚めるまでしっかりと休んで頂きます。

検査に伴う副作用など

鎮静剤の使用にて、血圧低下、呼吸抑制、ショック、注射部の痛み(血管炎)や筋肉痛など起こる場合があります。特に、心機能や肺機能が弱いご高齢の方は、血圧低下、呼吸抑制などの合併症の頻度が高くなりますので、鎮静剤の使用はあまりおすすめしておりません。 当院では、鎮静剤を使用するにあたり、合併症をいち早く発見するために、バイタルセンサー(生体情報モニター)を併用して、患者さまの状態管理の把握に努めております。必要に応じ、酸素投与、薬剤投与、輸液などの対応を速やかにさせて頂きます。

処置の費用

診察代と別途1500円(税込)の費用がかかります。

上部・下部消化管X線造影検査

一般に、胃透視や胃バリウム検査と言われ、X線を透視しないバリウムを飲んで頂き、胃内を造影します。
上部消化管検査の検査対象部位は、食道・胃・十二指腸です。下部消化管検査の検査対象部位は、大腸です。
例えば、スキルスタイプの胃がんは、消化管X線造影検査の方がより分かりますが、内視鏡検査は、生検による細胞診が可能なため、ガンなどの確定情報を得ることができます。
患者さまの状態により、上部・下部消化X線造影検査を併用して行なっております。
上部・下部消化管X線造影検査
上部・下部消化管X線造影検査
上部・下部消化管X線造影検査